LINE公式アカウントは、現代のビジネスにおいて欠かせないコミュニケーションツールとして広く活用されています。本記事では、2024年最新のLINE公式アカウントの料金プランについて詳しく解説し、ビジネスの規模や目的に応じた最適なプラン選択をサポートします。
本記事の内容
- 「LINE公式アカウントの料金プランはどうなってるの?」
- 「プランを選ぶ際は何に注意したら良い?」
- 「LINE公式アカウントの運用にどんな費用がかかる?」
こんな疑問にお答えします。
本記事の執筆者
LINEマーケティングを主軸とした法人の代表で、現役のLINEマーケター。SEO・リスティング広告 × 公式LINE運用支援でクライアント様の年商を1億→4億円以上に上げた経験あり。Webマーケティング全体の導線から最適なLINE設計を組むのが得意。
こういった僕が、解説していきます。
LINE公式アカウント運用にかかる費用
LINE公式アカウントの運用にかかる費用は大きく2つ。
- LINE公式アカウントの料金
- LINE公式アカウントの運用にかかる料金
②は主に、運用代行業者へ支払う費用や、LINE公式アカウントの拡張ツール(Lステップなど)の費用となります。
本記事では主に①の料金プランについて解説します。
LINE公式アカウントの3つの料金プラン
LINE公式アカウントには、以下の3つの料金プランがあります。
- コミュニケーションプラン(無料)
- ライトプラン(有料)
- スタンダードプラン(有料)
各プランの詳細を見ていきましょう。
コミュニケーションプラン
- 月額費用:0円
- メッセージ配信数:月200通まで
- 追加メッセージ:不可
コミュニケーションプランは、LINE公式アカウントを始めたばかりの個人事業主や小規模ビジネスに最適です。費用がかからないため、LINEマーケティングの効果を試験的に検証するのに適しています。
具体例
地域の雑貨店がLINE公式アカウントを開設し、月に1回程度のお得情報を50人の友だちに配信する場合、コミュニケーションプランで十分対応できます(50通×1回=50通 < 200通)。
ライトプラン
- 月額費用:5,000円(税別)
- メッセージ配信数:月5,000通まで
- 追加メッセージ:不可
ライトプランは、定期的なコミュニケーションを行いたい中小企業や、成長段階のビジネスに適しています。月額5,000円で5,000通までのメッセージ配信が可能なため、コストパフォーマンスが高いプランと言えます。
具体例
1,000人の友だちがいる美容サロンが、週1回のキャンペーン情報を配信する場合、ライトプランが適しています(1,000通×4回=4,000通 < 5,000通)。
スタンダードプラン
- 月額費用:15,000円(税別)
- メッセージ配信数:月30,000通まで
- 追加メッセージ:可能(〜3円/通)
スタンダードプランは、大規模なユーザーベースを持つ企業や、頻繁にメッセージを配信する必要があるビジネスに最適です。30,000通を超えるメッセージ配信が可能で、追加メッセージも送信できる柔軟性が特徴です。
具体例
10,000人の友だちがいるeコマースサイトが、週2回の商品情報とセール情報を配信する場合、スタンダードプランが適しています(10,000通×8回=80,000通 > 30,000通、追加50,000通は追加料金で対応)。
プラン選択のポイント
適切なプランを選択するためには、以下の点を慎重に考慮する必要があります。
- 予想される月間メッセージ配信数
- ビジネスの規模と成長予測
- 予算
- メッセージの重要性と緊急性
- 顧客とのコミュニケーション頻度
- 季節変動や特別なキャンペーンの有無
一般的には、友だち登録数が50人を超えたら、有料プランへの移行を検討するのが良いでしょう。
これは、50人以上の友だちに週1回メッセージを送ると、月の配信数が200通を超えてしまうためです。
プラン選択の具体例
- 新規開業の飲食店:初期はコミュニケーションプランで始め、客数が増えてきたらライトプランに移行。
- 成長中の美容サロンチェーン:ライトプランで運用し、店舗数増加に伴いスタンダードプランへ移行。
- 大手小売チェーン:スタンダードプランを利用し、セール時期には追加メッセージを活用。
メッセージ通数の計算方法
メッセージ通数を正確に把握することは、適切なプラン選択のために非常に重要です。基本的な計算式は以下の通りです。
ここで、ターゲットリーチ数とは、実際にメッセージが配信される友だちの数を指します。
これは総友だち数とは異なる場合があります。例えば、ブロックされているユーザーや、属性情報が不明なユーザーにはメッセージが届きません。
計算例
- 総友だち数が1,000人
- そのうち有効なターゲットリーチ数が900人
- 月に4回メッセージを配信する場合
メッセージ通数 = 4回 × 900人 = 3,600通
この場合、ライトプラン(5,000通まで)で十分対応できます。
ただし、以下の点に注意が必要です。
- セグメント配信を行う場合、配信ごとにターゲットリーチ数が変わる可能性があります。
- 特別なキャンペーンや季節イベントでメッセージ頻度が増える月は、通常月と別に計算する必要があります。
- 自動応答メッセージやチャットでのやり取りは、通常このカウントに含まれません。
追加メッセージ料金(スタンダードプランのみ)
スタンダードプランの大きな特徴は、30,000通を超えるメッセージに対して追加料金を支払うことで、さらに配信が可能になる点です。追加メッセージの料金体系は以下の通りです。
- 30,001〜50,000通:3円/通
- 50,001〜100,000通:2.5円/通
- 100,001通以上:2円/通
この段階的な価格設定により、大量にメッセージを送信する場合でもコストを抑えることができます。
追加メッセージ料金の計算例: 80,000通のメッセージを送信する場合
- 基本料金:15,000円(30,000通まで)
- 追加料金:
- 30,001〜50,000通(20,000通):20,000 × 3円 = 60,000円
- 50,001〜80,000通(30,000通):30,000 × 2.5円 = 75,000円
- 合計:15,000円 + 60,000円 + 75,000円 = 150,000円
このように、追加メッセージを活用することで、大規模なキャンペーンや重要な告知を柔軟に行うことができます。
プラン変更について
LINE公式アカウントの料金プランは、ビジネスの成長や季節変動に合わせて柔軟に変更することができます。
- 月単位でプラン変更が可能
- アップグレード:即時適用(差額支払い)
- ダウングレード:翌月から適用
プラン変更の具体例
- 夏季セール期間中のみスタンダードプランにアップグレード
- 友だち数の増加に伴い、コミュニケーションプランからライトプランへ段階的に移行
- オフシーズンはライトプランに、繁忙期はスタンダードプランに変更
プラン変更の際は、以下の点に注意しましょう。
- アップグレード時は、即時に新プランが適用されるため、重要なキャンペーン前に余裕を持って変更する。
- ダウングレード時は翌月からの適用となるため、計画的に変更を行う。
- 頻繁なプラン変更は避け、長期的な視点でプランを選択する。
その他の費用
LINE公式アカウント関連で、その他にかかる費用について紹介します。
プレミアムID
プレミアムIDは、LINE公式アカウントのIDをカスタマイズできるオプションサービスです。
- 費用:年間1,200円(税別)または月額100円(税別)
- 文字数制限:4〜18文字(@を除く)
- 使用可能文字:半角英数字、「.」「_」「-」
プレミアムIDを使用することで以下のメリットがあります。
- ブランド認知度の向上
- 検索のしやすさ向上
- プロフェッショナルな印象の醸成
プレミアムIDの活用例
- 飲食店チェーン:@restaurant_tokyo
- 美容サロン:@beauty_salon2024
- イベント主催者:@summer_festival
プレミアムIDは必須ではありませんが、設定することでブランドの信頼度が上がり、公式のアカウントであることもわかりやすくなります。
Messaging API利用料
大規模な自動化や独自のシステム連携を行いたい場合、Messaging APIの利用が必要になることがあります。
- 基本料金:無料
- メッセージ配信:プランに応じた通数制限あり
- リクエスト数:1,000リクエスト/分まで無料、超過分は従量課金
Messaging APIを活用することで、より高度なカスタマイズや自動化が可能になりますが、開発コストや運用コストが別途発生する可能性があることに注意が必要です。
特にシステムを連携しない場合は、こちらの金額は気にする必要はありません。
コスト最適化のためのTips
コストを最適化するために大切なポイントをまとめました。
セグメント配信の活用
全友だちに一斉配信するのではなく、興味関心に応じたセグメントに配信することで、メッセージ通数を大幅に削減できます。
例えば、年齢層や過去の購買履歴、クリック率などでセグメントを作成し、それぞれに最適化されたコンテンツを配信することで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。
これにより、不要な配信を減らし、コストを抑えつつ、コンバージョン率の向上が期待できます。
細かい絞り込みの条件を設定して配信するなら、Lステップなどの拡張ツールが必須です。
自動応答メッセージの設定
よくある質問に対する自動応答を設定することで、個別対応の負担を大幅に軽減できます。
FAQの内容を自動応答メッセージとして設定しておくことで、24時間365日即時の回答が可能になり、顧客満足度の向上にもつながります。
また、オペレーターの対応時間を削減でき、人件費の抑制にも効果があります。
ただ、LINE公式アカウント単体の場合、手動メッセージと自動メッセージの併用がしづらいため、Lステップなどの拡張ツールがおすすめです。
チャット機能の活用
メッセージ配信ではなく、チャットでの1対1のコミュニケーションを増やすことで、通数を抑えられます。チャットは通数にカウントされないため、個別の問い合わせや詳細な説明が必要な場合に特に有効です。
また、パーソナライズされたコミュニケーションにより、顧客との関係性を強化することができます。
配信スケジュールの最適化
データ分析に基づいて最適な配信タイミングを見極め、効率的な運用を行います。
過去の配信結果から、開封率やクリック率が高い曜日や時間帯を分析し、それに基づいて配信スケジュールを組み立てましょう。
また、ユーザーの行動パターンやイベント情報なども考慮に入れることで、より効果的なタイミングでのメッセージ配信が可能になります。適切なタイミングでの配信は、少ない通数でも高い効果を生み出すことができます。
会社員向けであれば通勤時間や退勤時間に合わせた配信にすることで反応が高くなりやすいです。
まとめ
LINE公式アカウントの料金プランは、ビジネスの規模や目的に応じて柔軟に選択できるようになっています。
初めは無料のコミュニケーションプランから始め、友だち数や配信頻度が増えたら有料プランへの移行を検討しましょう。
適切なプラン選択のためのステップはこちら。
- 現在の友だち数と予想される成長率を確認
- 月間のメッセージ配信計画を立てる
- 必要なメッセージ通数を計算
- 予算と照らし合わせて最適なプランを選択
- 定期的に利用状況を確認し、必要に応じてプランを見直す
LINE公式アカウントを効果的に活用することで、顧客とのコミュニケーションを強化し、ビジネスの成長を加速させることができます。料金プランを適切に選択し、コストを最適化しながら、LINEの持つ潜在力を最大限に引き出しましょう。
LINE公式アカウントの利用を検討している方や、現在の運用方法を見直したい方は、この記事を参考にしながら、自社のビジネスに最適なプランを選択してください。また、LINEヤフー株式会社が提供する公式サイトやサポートページも併せてチェックし、最新の情報を確認することをおすすめします。